ぶどう の 育て方
これは色々な資料から得た内容を
自分がわかり易いように、勝手に自分流にアレンジしております。
植木升と鉢植えを基本に整理しております。
- ブドウの年間作業予定
- ブドウの着色不良の原因
- 水やり と 肥料
- 実のつきかた
- ぶどうの 剪定 方法(短梢剪定と長梢剪定)
- 落葉後の仮剪定・・・12月初旬~1月初旬
(本剪定すると枯込みが進み必要な芽まで枯れてしまう) - 仮剪定後の本剪定・・・1月下旬~2月初旬
- 芽傷処理・・・2月下旬~3月上旬
- 芽欠き・・・4月頃
- 春の整枝・・・4月の中旬ごろ
- 新梢の誘引・・・5月初旬
- 巻きひげの整理
- 新梢の摘芯と副梢管理(5月下旬~7月下旬)
新梢の摘心で粒を肥大させる - 花穂の整形
開花直前~開花が始まるまでに実施 - 花穂の花冠取り(満開~3日後ぐらいまでに)
ジベレリン処理の前に実施
サビ果を発生させないために必要 - 1回目ジベレリン処理(種無し処理)
- 摘房、軸長の調整(満開の7日後)
- 2回目ジベレリン処理(果実の肥大促進)
- 本摘粒の実施(6月上~下旬)
- 袋掛けの実施(本摘粒後に行う)
袋掛けの前に害虫・病気対策の消毒を実施 - 袋掛けが終わったら、防鳥ネットを設置
- 収穫・・・早朝に実施
ブドウの年間作業予定
ブドウ の 年間作業予定 (奈良県北部) | |
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1 月 |
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2 月 |
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3 月 |
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4 月 |
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5 月 |
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6 月 |
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7 月 |
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8 月 |
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9 月 |
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10 月 |
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11 月 |
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12 月 |
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ぶどうの着色不良の原因
「巨峰」は着色しないと美味しくないぶどうになってしまいます。
「シャインマスカット」は温暖化に対応した有望な黄緑色系品種の一つのようです。
着色不良の原因は色々あるようですが、我が家はどう対策したらよいかわからず、原因を列記してみました。
- 温暖化が進みぶどう栽培に影響が出ているようです
ベレーゾン期[7月~8月]が着色に最も影響を与える時期です。
この時期に着色のスイッチが入ることで着色が進みます。
この時期に高温であったり日照不足であると着色が悪くなります。
特に夜の温度の上昇で、昼間に光合成で作った糖分を夜消費してしまうため、着色が進まず糖分が増えません。
対策として- 光反射シートを使って、太陽の反射光を使う
- 夕方日が落ちたら、霧状の散水をして夜間の気温上昇を抑える
- 摘芯を繰り返し、余分な枝葉を増やさず、養分の無駄使いをしない
- 一本の樹木の果房数が多すぎる
- 適正量は、ブドウ棚一つ(3.3㎡)あたり巨峰のような大粒の品種で10~12房
我が家の狭い植木升の場合は、5房位が適当かもしれません
- 適正量は、ブドウ棚一つ(3.3㎡)あたり巨峰のような大粒の品種で10~12房
- 房を大きくしすぎると、着色が遅れたり味が薄くなる
- 土壌環境(窒素過多)
水やり と 肥料
水やり
ぶどうは乾燥に強い果樹です。普段は乾かし気味に管理してください。
実の品質を上げるには、
- 6~7月中旬は多めに水やりして果実を大きくし
- 逆に7月下旬~9月は乾燥気味にして糖度を高めます
肥料
住宅地の真ん中で匂いが気になるので、魚骨粉(アミノ酸)入り完熟醗酵油粕や、魚骨粉(アミノ酸)入り有機配合肥料を利用。
(チッ素N‐リン酸P‐カリK=8‐8‐8など)
地植えでは、(若木の場合は量を減らします)
- 元肥・・・12~2月に1回
- 緩効性の魚骨粉(アミノ酸)入り完熟醗酵油粕を 1Kg位与えます
- 追肥・・・6月の実が太り始めた頃 と 9月
- アミノ酸入り化成肥料を200g位与えます
- つぼみが付き始めてから花が咲き終わるまでに肥料を与えてしまうと、つぼみを落としてしまう事があるので注意
- 木の勢いが強すぎる場合は少し控えます。
- タイミングが良ければ果実の肥大を助けたり、翌年の生育を助けたりしてくれるのですが、ズレてしまうとバラ房になったり着色しなくなったり不具合が出るようです
鉢植えでは、
- 元肥・・・2~3月
- 魚骨粉(アミノ酸)入り完熟醗酵油粕を2~3握り位与えます
- 追肥・・・6月 と 9月
- 化成肥料を2~3握り位与えます
(一握り約25g位でした)
- 化成肥料を2~3握り位与えます
実のつきかた
去年伸びた新梢の節から、今年伸びた新梢に果実が付きます。
2年前や3年前の枝から伸びた新梢に実は付きませんが、この新梢から来年伸びる新梢には実がつきますので、枝の更新や樹形作りに利用できます。
落葉後の仮剪定・・・12月初旬~1月初旬
12月初旬~1月初旬に仮剪定を行います。
- 長く伸びた枝や絡みついた枝、枯葉の整理などを行います
- 本格的な選定ではないので、本格剪定で1芽や2芽剪定をする時は5芽ぐらい残しておきます
この時期に本格剪定を行うと、枯込みが進み必要な芽まで枯れてしまう恐れがあるからです。
落葉後の本剪定・・・1月下旬~2月初旬
本剪定は、樹に水が回り始める1か月前までに終わらせると楽です。
去年伸びた新梢を切りつめます。 枝の付け根の基底芽は数えません。
ここから今年伸びる新梢に実をつけてくれます。(これを毎年繰り返します)
我が家は玄関通路横の狭い植木升で育てているので、全て下記説明の短梢剪定で育てています。
例えば、巨峰を短梢せん定すると収量は長梢せん定よりもやや少なくなるが,せん定作業時間が半減するのと、狭い場所で育てるのに適しています。
芽傷処理・・・2月下旬~3月上旬
実施時期・・・2月下旬~3月上旬
長梢剪定の場合芽傷をつけることで、全ての芽から新梢が出やすくなりますのでこの作業が必須です。
短梢剪定でも骨格を作っている若木の時期には必須です。
数年経った枝から更新の為に新梢を出したい時にも必要です。
ブドウは性質上、何もしないでいると先端の芽からしか新梢が出ません。
先端以外の芽からも新梢を出すには、芽傷をつける必要があります。
先端から出た新梢から成長を抑制するホルモンが逆流して、中間の芽から新梢が出にくいという話もあるようです。この流れを防ぐため傷を入れる。
別の話では、芽を出したい所で養分の流れを止めるために傷を入れるというように言われているようです。
いずれにしても、先端以外の芽からも新梢を出すには、芽傷をつける必要があります。
早すぎると寒さで枯れてしまったり、逆に遅いと樹液が出てしまい枝が衰弱する恐れがあるので注意しましょう。
長梢剪定で7-10芽程残して剪定した時、その枝の先端の1~2芽から新梢がでても、その前の芽から新梢が出ない場合が多いのです。
芽の約5~10mm程の所に、芽傷を入れます。
キズを入れる位置は芽から見て枝先の方です。
専用のハサミが無い場合は、鋸を軽く2回引く程度で良いようです。
芽傷の幅は芽と同じか少し長いぐらい。
芽傷の深さは形成層に届く(緑の層が見える)くらいで、1~2mm程度です。
芽かき・・・4月初旬~
●1回目の芽かき(4月初旬)
- 長梢剪定の場合は必須作業です
- 短小剪定の場合は、新たに主枝を伸ばし、その主枝に短梢剪定用の新梢を伸ばしたい時に必要となります
- 枝の先端の芽から新梢が伸びやすく、そのままにしておくと、中間や基部の芽から新梢が出なくなります。
- 希望するすべての芽から新梢が伸びるように、枝の先端の新梢を付け根から取り除きます
●2回目以降の芽かき
- 葉の大きさが親指の爪位になった頃が一つの目安と思います
- 1ヶ所から2つや3つ萌芽が出ている時、ケンカして成長に影響が出るので、必要な方を残し他方を欠き取ります
- 我が家では奥行きの狭い植木升で育てているので、誘引しやすくするため、
出来るだけ手前や上を向いている萌芽を残し、下や反対のネット側に向いているものを芽欠きします - 短梢剪定の場合、芽座が毎年長くなるので、新梢の様子を見て、基部に近い方の新梢を残します
- 今後葉が500円玉ぐらいになったら、さらに優先順位をつけて芽欠きします
★シャインマスカットの場合
新梢の誘引本数は主枝1mあたり12本程度にします。
シャインマスカットは巨峰等よりも節間が長いので、1芽座1新梢では新梢数が少なくなってしまいます。
節間が広い所では1芽座から新梢を2本出して新梢数を調整します。
注意:シャインマスカットは枝を誘引する時、枝の付け根から折れやすいので、予備の枝も残すようにしておきます。
春の整枝・・・4月の中旬ごろ
あんどん作りの場合、生育の良い新梢を4~6本ぐらい残し、他は切り取る。
残して伸びた新梢は5月中旬ごろあんどんにそって誘引する。
これは植えて3年目ぐらいの木を例にしているので、残す新梢の数は木の大きさにより判断する。
地植えや一文字仕立ての場合は、誘引の時期に必要な枝の選定も行うのでここでは行いません。
色々調べてみると、主枝1mにつき約10~12本の新梢を残すのが多いようです。
新梢の誘引・・・5月初旬
誘引は房を守るのと均一な採光を得る為の大事な作業です。
花芽が吹いて、展葉が5~6枚ぐらいになると誘引が必要になってきます。
手軽な誘引をするのに、誘引テープを使うと便利です
簡単な誘引や仮誘引に誘引クリップも便利です。
特に誘引方向を平テープ等を使って誘引する時に使えます。
誘引作業と同時に、同じ芽座の不要な枝の除去も行います。どの枝を残すかは翌年の新芽の位置や方向も考慮に入れます。
不要な枝は付け根から除去しますが、誘引作業が失敗し枝が折れる可能性があるので、誘引が成功したら除去します。
色々調べてみると、主枝1mにつき約10~12本の新梢を残すのが多いようです。
新梢は無理に誘引すると枝の付け根から折れてしまいます。
特にシャインマスカットは枝を誘引する時、枝の付け根から折れやすいので注意が必要です。
下記の作業は、良く晴れた日の11時~16時ごろに行うのが良いそうです。
誘引方法は、枝の付け根から折れないように新梢の付け根より少し先を左手でしっかりつまんで固定し、その先の2節目を右手でつまみ、1節目と2節目の間を右手でネジるようにして誘引したい方向や位置まで軽くネジ曲げます。
枝の部位によりネジる方向が違うようで、枝自体がねじれて伸びている場合は、逆の方にねじります。
枝ごとにネジる方向が違うので、要領がわかるまでは軽く左右にネジって見ます。
違う方にネジると、パキッと表皮が裂けるような音がします。生育には問題ないそうですが、気になってしまいます。
うまく誘引したい位置までネジ曲げることが出来たら取り敢えずそのままにして置き、翌日誘引したい位置で固定するそうです。
巻きひげの整理
こまめにすべて取り除く。
巻きひげを取り除く理由は、 ひげが硬くからまりつくので、剪定時などに取り除くのが大変な作業となる。
ひげをそのままにしておくと、病害虫の越冬場所として利用されてしまう。
摘芯(5月~7月下旬)
新梢の摘心と副梢管理で粒を肥大させる
新梢の摘芯をする時期は5月から7月下旬(末日)頃まで。
7月下旬以降の摘芯は、実の質が落ちるので基本的には行いません。
葉が多すぎる場合採光確保が目的で行うことはあります
葉の数は、房から先の葉から数えます。
新梢の摘芯は先端の未展葉部分を軽くもんで摘み取ります。
摘芯のポイントは
- 巨峰のような色ブドウの場合は、房から先の7節目の先で摘心する
- シャインマスカットのような青ブドウの場合は、房から先の5節目の先で摘心する
- 先端の葉の大きさが50円玉ぐらいの未展葉時に指先でもんで摘芯するのが理想(すでに伸びている時はその上の5cm位をハサミでカット)
- 樹勢の弱い新梢は摘芯しないこと
新梢の成長が止まり、房が大きくならず、味も落ちてしまう - 房の次から先端側の副梢は葉を残さず摘芯する
注意:ぶどう1粒に葉1枚が必要なので、副梢は葉1~2枚残す事もある
葉数が少な過ぎると、糖度や着色に悪影響がでます - 新梢の根元から房の上の副梢は摘心しない
房の糖度や肥大に関与しているといわれています。
(伸びすぎた場合は5~10節残して摘心する) - 副梢から出る2次副梢は全て付け根から摘芯する
実を大きく育てる為に、実をつけない新梢も同様に摘芯して余分な養分が行かないようにする。
樹に養分を返すのは房より樹側の葉のみ。
更に、樹に養分を戻す且つ房の糖度に関与していると考えられている葉は房より樹側の副梢の葉だけだとも現在考えられています。
花穂の整形・・・開花直前~開花が始まるまでに実施
巨峰、ピオーネ、シャインマスカットの場合
- ジベレリン処理の前までにおこないます
- 花穂の粒の数を50~55粒位になるように間引く(3.5~4cmぐらい)。
6月上~下旬の最終の本摘粒で36~40粒になるようにします。
- 花穂の先端部分をカットせずに、花穂の肩の部分(枝に近いほう)を間引いて房の長さを調整する
- 先端の粒が過密になっていたり、分岐している時はその上でカットします
- 房の成長が遅いものは先端を1cm位カットして、他と成長を合わせる事もある
花穂の肩の部分より枝に近いほうが成長が早い為
デラウエアの場合
- 花穂の肩の部分(枝に近いほう)を間引いて整形する程度にします
ぶどうの花冠取り(満開~3日後くらいまでに)
花穂が満開~3日後くらいまでに花冠を取り除きます。
1回目のジベレリン処理の前までに実施します。
ぶどうの花はそのひとつひとつが、花冠(かかん)と呼ばれるキャップのようなものをかぶっています。
この花冠がはじけるときに、おしべが勢いよく開き、飛び散った花粉がめしべについて受粉します。
はじけた後の茶色い花冠はかすとなって、房にくっついたまま残っているため、このかすを放置すると、そこに病原菌がたまったり、サビ果が発生します。
満開から3日後ぐらいまでにこの花冠を取り除く必要があります。
取り除く前と、取り除いた後です。
花冠取り方法
園芸用の手袋をした指で花穂を軽くツマミ、撫でるようにして取り除きます。
参考になる YouTubeの花冠取り作業の動画です
1回目ジベレリン処理(種無し処理)
ブドウの満開とは
房の先端まで咲き切った状態をいうようです。
処理に時間がかかる栽培業者は花穂が80%ほど開花した頃から満開として処理をすることもあるようです。
処理後に雨が降ると再処理になるので、雨を避けて実施します。
巨峰、ピオーネ、シャインマスカット の ジベレリン処理は
- 1回目の処理は花穂が満開~満開3日後くらいまでにジベレリンの25ppm溶液を入れたカップに花穂を浸します
夕方の乾燥しづらい時間帯に実施します
充分浸透させるために、花穂に付いた溶液を払い落とさないようにします
注意点- 房に水滴がついていても指ではじかないようにします
- 浸透するのに7~8時間必要という説明があります
夕方の乾燥しづらい時間帯に実施します - 実施時期が早すぎる(満開前)と花穂のわん曲 がおきたり、一部の果粒が小粒のまま大きくなりません
- 実施時期が遅すぎる(3~5日)と花ぶるいが発生し粒が落下しますが、後日実施する摘粒作業を楽にするために、わざと遅らせる農家さんもあるようです
- 実施時期が遅すぎる(3~5日)と花ぶるいの影響が出ますが、粒が少し大きくなっているのでジベ効果は大きく、さらに粒も大きく成長するようです
しかし、残る粒数が不確定になるので趣味で房が少ない時は満開時に実施するほうが安全です
- 「ピオーネ」など果梗が硬くなりやすい品種は、12.5ppmで処理したほうが良いこともあるようです
- 溶液を使い切らずに残った時の冷蔵庫での保存期間は、安全を見て3~4日ぐらいが無難かもしれません
(2023年に自分で実際に確認作業)
デラウエア の ジベレリン処理は
- 1回目の処理は種有りの開花の14日前くらいにジベレリンの100ppm溶液を入れたカップに花穂を浸します。 そうすると種無しになります。
夕方の乾燥しづらい時期に実施します。
1房目の葉を3枚目、2房目の葉を4枚目と数え、葉の枚数が10枚が適期。
房の青みが少し無くなり、黄色くなり始めの頃のようです。
処理時期があえば、1回目のジベレリンの5日後ぐらいから花が咲き始めるようです。
ジベレリン処理をすると開花時期が早くなるようです。 - (過去の結果) 我が家では成功無し
- 2014年までは5月14日~16日に実施したが、花は咲くが全く実がつかなかった(失敗)
- 2017年は5月22日に実施したが、結果は遅すぎ全て種有りとなりました(失敗)
処理をした房も、していない房も25日に満開となりました。 - 2018年は5月15日に実施。20日頃に満開となりました。
結果は種有りとなりました(失敗)
摘房、軸長の調整(満開の7日後~)
2回目のジベレリン処理前に実施します。
趣味で育てている場合は、全ての花穂に実がきれいにつくかどうかわからないので、1新梢1房にする摘房は、満開の7日後ぐらいに着粒状態を見てから行います。
まず1新梢に1房とし、2房以上付いている場合は、粒がそろった房を残すようにします。
勢いの弱い枝は実をつけず空枝とします。
房の軸長の調整を行います。
粒がいくつかまとまって生じている部分(支梗)を1車と言います。
肩部分を切り詰めて、先端部位 の車を使うようにします 。
巨峰、ピオーネ、シャインマスカットは房の先端は切り詰めずに先端部分をメインとした房作りをします。
およそ15車前後残します。最終的に36~40粒が目安ですので、本摘粒を考慮し、少し多めに残しておきます。
2回目ジベレリン処理(果実の肥大促進)
処理後に雨が降ると再処理になるので、雨を避けて実施します。
巨峰 と ピオーネ と シャインマスカット の ジベレリン処理は
2回目の処理は満開から10~15日後に処理します。
梅雨時で作業ができない時は、20日後までに実施しても良いようです。
ジベレリンの25ppm溶液を入れたカップに花穂を浸します。
2回目の処理は早く乾燥させるため、午前中に行います。
さらに早く乾燥させるため、指ではじいて薬剤の水滴をしっかり切ります
溶液が残ると下図のようなサビ果が出ることがあります。
デラウエア の ジベレリン処理は
2回目の処理は満開の 10~15日後に行います。
ジベレリンの100ppm溶液を入れたカップに花穂を浸します。
2回目の処理は午前中に行います。
指ではじいて薬剤の水滴をしっかり切り、サビ果が出ないように乾燥させます。
本摘粒の実施(6月上~下旬)
粒がまだ小さい時に房を触ると粒が落ちてしまうので、2回目ジベレリン処理の10日から2週間後が目安になるようです。
6月上~下旬頃、実が大豆ぐらいの大きさになったら、変形の粒や小さな不要な粒を間引いて粒の間を空け、36~40粒程度にします。
お互いの粒が大きくなっても干渉しないように、房の上部は下向きの粒を、中央部は上下向きの粒を、下部は上向きの粒を間引くそうです。
多くし過ぎると房は大きくなりますが、甘みが薄い実になります。さらに収穫時期も遅くなります。
デラウエアは変形の粒や小さな不要な粒を間引く程度で特に必要ないそうです。
袋掛けの実施(本摘粒後に行う)
袋掛けの時期は、ベレーゾン期に実施する
- 房に少し色付きの粒が出てくる
- 緑色の硬い実に水がまわって柔らかくなる時期
- 「水が回る」とか「水を引き込む」などと言われる次期
- 粒の水分量が増えるので袋掛けをして温度が多少上昇しても実割れなどを起こしにくい
袋掛けの前に殺虫剤・殺菌剤の消毒を実施し、薬剤が乾いたら早めに袋掛けを行います。
袋掛けは上部の軸の部分にしっかり止め、その上の部分もラッパ状に残さず一緒に綺麗に折りたたんで止めておきます。 さもないとここから雨水や細菌が侵入します。
袋は収穫まで付けたままでよいが、真夏の直射日光などで温度上昇が懸念される時期は、房に直射日光が当たらないように遮光シートなどを利用して、温度上昇を防ぎます。
最近は、
病気にならないようにするため、摘粒後早めの袋かけの指導に変更になった所もあるようです。
収穫・・・早朝に実施
巨峰は8月から10月に着色し、色が濃い程糖度が高く美味し実になります。
しかし、夜の温度が高いと糖を消費してしまい、色付きが悪くなったり色がつかなくなります。9月になっても色付きが悪い場合は諦めるしかありません。
袋掛けが終わったら、防鳥ネットを設置
家庭菜園で僅かな収穫を鳥に食べられてしまい、丸坊主になったことが数回あります。
袋掛けをしても袋を破って食べていきます。
対策として防鳥ネットを張りました。
玄関横の小さな植木升なので、前後・左右・上下をすっぽり囲むように設置しています。
ネットと房が近いと、カラスはくちばしを突っ込み、軸を加えて引き抜こうとして滅茶苦茶にされます。
どうしてもネットと房が近くなる場所は、目隠しのため中が見えづらい防虫ネットを部分的に張ります。
下記画像は袋掛けの前に、設置確認をした時に撮影したものです。
挿し木で増やす方法
(接ぎ木の方法は別途接ぎ木の方法としてまとめています)
5月~6月頃に不要な枝をカットし4芽分を使用します。
挿し木すると簡単に発根します。
冬の剪定時にカットした枝を使う時は、乾燥しないように一度水に浸け新聞紙のような紙にまいて乾燥しないようにビニール袋にいれ冷蔵庫で保存。3月頃に挿し木します。
挿し木用の枝の先端方向の芽の上10mmぐらいでカット。
3芽残し3芽目の下20mmぐらいの部分を斜めにカットします。
切れ味の良いカッターナイフでスパっとカットします。
2芽を地表に出し、1芽を地中に埋めます。 地中に埋める節の芽の部分は切除しておきます。
地中に埋める時枝に傷をつけないために、事前に何かで穴をあけておきます。
使用する土を調べると色々使われているようです。水はけのよい土であれば良いそうです。
- 赤玉土(小)のみを使用する
- 赤玉土と花の土を半々に混ぜて使用する
- 鹿沼土8に培養土2を混ぜて使用する