色々な 接ぎ木の方法
挿し木で増やす方法
下記の説明にある果実に限らず使用できるようです。
- ★色々な 接ぎ木の方法
- 緑枝継ぎ 、ブドウの例
- 新梢長穂接ぎ 、りんごの例
- 腹接ぎ(芽接ぎ)、枝の中腹に今年伸びた新梢を接ぎ木する
- 接ぎ木テープ
- 実際に接ぎ木した結果
- りんご・・2019年8月実施した結果
- ★挿し木で増やす方法
緑枝継ぎ(ブドウの例)
ブドウは挿し木でも増やすことが出来ますが、緑枝継ぎを使うと例えば「ピオーネ」に「シャインマスカット」を接ぎ木して、1本の木で2種類のブドウの味を楽しむことが出来ます。
生育中の新梢を台木とし、台木よりやや硬くなっている新梢を穂木とするものです。
ポイントは台木の生育が旺盛なことと、穂木の芽がしっかりできていることです。
- 穂木は、新梢の基部寄りの少し硬くなっている部分を使用
- 台木は、新梢のちょっとだけ硬くなっている部分を使用
- 穂木と台木の太さが同じだと作業しやすく成功率がアップ
- 切れ味の良いナイフを使用します
- 穂木の準備
6月~8月頃になると、今年勢いよく伸びた「新梢」が多くでてきますが、この新梢(穂木)を使います
節の先を1~2cm位、節の葉枝も1~2cmぐらい残してカット
穂木の長さは節の下7~8cmとします
穂木の下部を2cmくらいの楔(くさび)状に切ります
- 台木の接ぎ木する位置でカット
先端部は伸びている状態で軟らかすぎるので、新梢のちょっとだけ硬くなった部分で切断します。
切断部分の中央を2cm位切り込むか、V字型に切り込みます
- 穂木のV字カット部分を台木の切込みに差し込みます
- 少なくとも片方の形成層同士はきっちりと密着させます。
形成層の密着は片側だけで充分だそうです。
形成層は「りんご 新梢長穂接ぎ」の画像参照。
接ぎ木テープを5cm位切って、半分ぐらいを伸ばしながら事前に穂木に1重だけ巻き付けます。
差し込んでから切り込みの断面が絶対に乾かないようにテープを伸ばしながら完全に密封するように重ねて巻きつけます。
- 穂木の芽の部分は1重だけまいていますが、色々な説明の中では芽の部分だけは巻かず、全体を小さなビニール袋で包み乾燥を防いで芽が出やすくする方法もあるようです。
ビニール袋で包んだ時は芽が出たら一部を開けるか破って蒸れないようにします。
新梢長穂接ぎ(りんごの例)
リンゴは、挿し木で増やすことが出来ない。
- ブドウなどのように挿し木しても根が出ないそうです
- 種をまいても全く異なる品種になるようです
ここでは、リンゴの木に別の品種のリンゴを接ぎ木したり、枝の少ないところや株元近くに接ぎ木して着果部位を更新したい時に利用できる方法を整理しました。
画像はわかりやすくするための参考画像です。
この方法のメリットは
- 夏場(6月中旬から8月中旬頃まで)に接ぎ木できる
- ほかの接ぎ木方法に比べて1~2年くらい早くりんごを成らすことが出来る
- 簡単で成功の確率も高い
- 大きくなってしまった樹をコンパクトに作り直すことが出来る
今回は、今年伸びた新梢又は去年伸びた枝に、別の品種の今年伸びた新梢を接ぎ木する方法を整理しました。
太い古い枝に今年伸びた新梢を接ぎ木する事も出来ます。
- 6月~8月頃になると、今年勢いよく伸びた「新梢」が多くでてきますが、この新梢(穂木)を使います
- この長く伸びた新梢を切り取り、葉柄を残して葉の部分のみ切り取ります
新梢は、新梢の止まっている枝を使うか、緑枝の部分を切除して木質化した枝を使うと良いようです(例40~50cm)
- 新梢(穂木)の元のほうをナイフで削りますが、片面は長く(3cm以上)、反対側は短く(1cm程度)削ります
- 台木になる方は、接ぎ木する位置でカットします
- カットした断面の一部を少し斜めに切り込み形成層を確認して、形成層を剥ぐような感じで切り込みを入れます(3センチ位)
- 台木の切り込みに穂木を差し込み、少なくとも片方の形成層同士はきっちりと密着させます。形成層の密着は片側だけで充分だそうです。
接ぎ木テープを巻いて固定します。断面が絶対に乾かないように完全に密封するように巻きつけます。
腹接ぎ(芽接ぎ)
腹接ぎの場合は、接ぐ穂木は「りんご 新梢長穂接ぎ」と同じ要領で準備します。
芽接ぎの場合は、新梢の芽の付いた枝を画像のように薄く削り、下の端を斜めにカットして使用します。
接ぎ木したい幹の途中の皮を2mm位の厚みで切込みを入れ、その間に穂木を挟んで形成層を密着させてテープで固定します。
芽接ぎの場合は、幹の皮を芽にかからない長さにカットします。
又は、接ぎ木したい部分の表皮にT字型の切り込みを入れ、表皮を形成層まで剥ぎ、新梢長穂接ぎと同じ要領で差し込んで形成層同士を密着させ固定すれば接ぎ木できます。
接ぎ木した位置より先の太い枝が不要な場合は、接ぎ木が成功した後でカットします。
接ぎ木テープ
専用の接ぎ木テープは普通のビニールテープと比べると5倍ぐらい伸びるのでしっかり密着するように巻き付けることが出来ます。
テープ自身も木に密着するので、切り口の乾燥も防げます。
木の成長や新芽は勝手にテープを突き破り出てきます。テープそのものも自然に分解してなくなるので、もう何も手はかかりません。
(参考)接ぎ木を簡単で手軽にし、成功率を跳ね上げた接ぎ木界の革命児、メデールテープ(ニューメデール【接木テープ】/株式会社アグリス)
接ぎ木テープの代用品として、安い医療用のサージカルテープを使う方もおられます。
このテープは100均でも売られているので気軽に試すことが出来ます。
接ぎ木の作業と接ぎ木テープの巻き方を解説した YouTubeの動画 を見つけました。参考になりましたので接ぎ木のやり方講座にリンクを張っておきます。
挿し木で増やす方法
接ぎ木の方法は別途接ぎ木の方法としてまとめています。
5月~6月頃に不要な枝をカットし4芽分を使用します。挿し木すると簡単に発根します。
冬の剪定時にカットした枝を使う時は、乾燥しないように一度水に浸け新聞紙のような紙にまいて乾燥しないようにビニール袋にいれ冷蔵庫で保存。3月頃に挿し木します。
挿し木用の枝の先端方向の芽の上10mmぐらいでカット。3芽残し3芽目の下20mmぐらいの部分を斜めにカットします。
2芽を地表に出し、1芽を地中に埋めます。 地中に埋める節の芽の部分は切除しておきます。
地中に埋める時枝に傷をつけないために、事前に何かで穴をあけておきます。
使用する土を調べると色々使われているようです。水はけのよい土であれば良いそうです。
- 赤玉土(小)のみを使用する
- 赤玉土と花の土を半々に混ぜて使用する
- 鹿沼土8に培養土2を混ぜて使用する