スパンカー の 製作

<最初に製作した スパンカー1号 参照>

★ 製作 2002年10月29日

8月に製作したスパンカー1号を意に反して海に奉納してしまったので、やむなく第二号の製作となった。
まったく同じものを作るのもしゃくにさわるので、大阪谷川の漁師さんの船が使用している三角形に形状を変更してみた。
重量を軽くするために、前回使用したステンレス3段伸ばしの物干し竿を止めて2.8mの一本物にした。重量を測っていないがホームセンターで持った感じでは半分ぐらいの重さに感じた。

材料
   厚手のナイロン生地 ・・・・・ 95cm×2m 対角に斜めに切り縫い合わせて使用する
   ステンレス一本物の物干し竿 ・・・・・  直径28mm × 長さ2.8m
   ステンレスパイプ ・・・・・ 9.5Φ 1m 2本
   カーテンレールに使用するプラスチックのリング
   その他は手持ちの材料を使用

左の画像の帆の幅90cm高さ1.7m。袋縫いや三角形の細い頂点をカットして使用しやすくしたので高さが30cm短くなった。
帆の下の白いものは船外機を包んでいるカバー。船外機を跳ね上げても帆の下に当たらないよう高さを調整した。
ポールが少し後ろ向きに傾いているのは取り付けベースの内径が少し大きいためである。この点を考慮して取り付け角度を調整すればよかったが、売り物ではないので取りあえずは良しとした。
出来上がりの重量は1号と比較するとかなり軽く感じる。

スパンカーをセットした状態と畳んだ状態である。
1号を使用してポイントを大きく移動するとき畳むのに苦労したので今回はスルスルと簡単に畳めるようにした。
ミニボートでエンジンパワーがあまり大きくないのでセットしたままで走行すると横風や追い風に影響されやすい。移動距離が長いときは畳むようにしている。
帆の左右の開きを細かく調整するような性格ではないので一定の開きで固定した。

開きの部分とカーテンレールのプラスチックのリングの部分を拡大してみた。
リングと帆はタコ糸で結んである。これを使用したおかげで軽くスルスルと上下できる。

帆柱を固定するのに船体に穴をあけず、前回はトランサムボードにバイスを使って塩ビのパイプを取り付けましたが、走行中の衝撃に耐えきれず外れてしまいました。そのおかげですべて海の中へ・・・・。
今回はもう少し強く固定できるようにお得意のバスボンドを使用して2mm厚のコの字型アルミのアングルをボートの内側に貼り付け、下の画像のようにアングルを組み合わせ塩ビパイプを固定しています。

下側の固定もアルミのコの字型アングルをバスボンドで貼り付け、トランサムボードの斜めを吸収する為ペンキを塗った木材を取り付けました。
重量は上部にかかり、ここは前後左右の力がかかるだけですので強度は充分と思われます。

塩ビパイプを取り付けた状態です。ここにステンレスの物干し竿スパンカーを差し込みます。
取り付け場所は、船外機の邪魔にならないセンターに近い場所です。

★ 使用結果 2003年8月6日

効果は充分に出た。但し表差し舵を併用しないとうまく風上に船首が向かない。表差し舵がない場合はパラシュートアンカーを使っても同様の効果が得られたがちょっとした移動が不便になります。

使用開始から3ヶ月わずか5回の使用で物干し竿で作ったマストが折れてしまった。
原因は
1・物干し竿は薄い鉄のパイプに極薄のステンレスが巻きつけて作られているため内側が錆に極端に弱い。
2・固定や取り付けのため穴をあけボルト締めしているがここからと、両端のキャップの穴から塩水が入り錆びて腐ったようだ。

2003年8月4日に凝りもせず同じ物干し竿を使って製作しなおした。今回はボルトの穴や両端のキャップの隙間をバスボンドで埋めてみた。これでもだめな時はまともなステンレスパイプかアルミパイプを使用することにする。

★ 2005年8月5日 ステンレスパイプに交換

約2年間で内部が錆びてボロボロになり走行中に折れてしまった。
物干し竿を使って製作したものが折れたのが2度目なので、今回はステンレスのパイプに変更して製作。

使用上は全く問題なかったので、シャフトをステンレスパイプに変更しただけで同じものを製作。

ホームセンターには2.8mのステンレスパイプがなかったので、16mmの1.8m と 19mmの0.9m をつないで使用した。

ステンレスパイプは物干し竿より重いのでこの太さにした。