iPhone の バックアップ&復元
iTunes と iCloud の違いも確認
2019年2月現在のデータです。
iPhoneのデータのバックアップは、
- パソコンにインストールしたソフト「iTunes」を使う方法
- Appleが提供するクラウドサービス「iCloud」を使う方法
があります。
それぞれでバックアップ方法やバックアップ項目が異なります。
iPhone の バックアップ&復元 メニュー
- iTunes と iCloud の バックアップの違い
- iTunes と iCloud で バックアップできる項目
- iTunes で バックアップをする方法
保存先を変更することもできます(シンボリックリンク使用) - iTunes の 2種類の「復元」の違い
- 「iPhoneを復元」とは
- 「バックアップから復元」とは
- iTunes の「iPhoneを復元」する方法
(参考)リカバリーモードで復元する方法 - iTunes の「バックアップから復元」する方法
- iCloud で バックアップをする方法
- iCloud から 復元する方法
iTunes と iCloud の バックアップの違い
「iTunesバックアップ」と「iCloudバックアップ」の最大の違いは、バックアップの保存先とデータの復元です。
●iTunesバックアップ(暗号化してバックアップした場合です)
- メリット
- iCloudのバックアップよりも多くのデータをバックアップできます。
- パソコンに暗号化してバックアップしたファイルから復元すると、ほぼ100%バックアップを取った状態に復元できます。
- LINEトーク履歴やアプリのデータも復元します。
- メッセージや電話の履歴も復元します。
- ゲームアプリもかなりの確率でデータが復元されるようです。
- パソコンに余裕があれば容量の制限がありません。
- デメリット
- パソコンが無いとバックアップできません。
- 忘れずに、定期的に手動で実施する必要があります。
- 暗号化時に設定したパスワードを忘れると復元できなくなります。
●iCloudバックアップ
- メリット
- Wi-Fiに接続できれば、オンラインストレージ上にバックアップできます。
- パソコンが無くても手軽に自動的にバックアップできます。
- デメリット
- Wi-Fiが無いとバックアップ/復元ができません。
- 無料で使えるのは5GBまでなので容量の制約を受けます。
写真やビデオがたくさんあるとオーバーする可能性があります。 - LINEトーク履歴やアプリのデータは復元できません。
- メッセージや電話の履歴は復元できません。
- ゲームアプリのデータは復元できません。
●私の使い分け
- 定期的な全体のバックアップは iTunes で暗号化したバックアップを行います。
- iCloudへのバックアップは自動に設定しています。
自宅でWiFiに接続し充電中に自動的にバックアップされます。 - 日常的に使う連絡先や写真など頻繁に追加したり削除したりするものは iCloud に同期しています。
- 当然Windowsパソコンも iCloud に同じ Apple ID で同期させています。
連絡先のグループ分けの編集はパソコンでしかできないし、撮影した写真をパソコンに取り込む時にも便利です。
iTunes と iCloud で バックアップできる項目
iTunesの場合は標準設定だと暗号化されませんが、暗号化することで、標準ではバックアップできないデータもバックアップできるようになります。
iCloudのバックアップは全て暗号化されています。
下記内容は今後変更になる場合や、私の勘違いがあるかもしれませんので、参考程度にして下さい。
●iTunesの標準でバックアップできる項目
- カメラロールの写真と動画
- 連絡先
- ホーム画面と App の配置
- カレンダー、Safari、マップ、メモ、メールアカウント、通話履歴、メッセージ、ボイスメモなどのAppデータ
- ネットワーク設定
- iTunes StoreやApp Storeから入手したもの、iBooksに直接ダウンロードしたPDF
- App Storeで購入したAppデータ
- Appの設定、環境設定、書類などのデータ
- App内で購入したもの
- ホーム画面とAppの配置
●iTunesの暗号化でバックアップに追加される項目
- 保存したパスワード
- Wi-Fi設定
- Webサイトの履歴
- ヘルスケアデータ
- 一部のアプリのデータ(LINEのトーク履歴など)
●iTunesのバックアップ対象外
- iTunes Store および App Store から入手したコンテンツ、または Apple Books に直接ダウンロードした PDF
- iTunes から同期したコンテンツ (読み込んだ MP3 や CD、ビデオ、ブック、写真など)
- iCloud にすでに保存されているデータ (iCloud 写真、iMessage、テキスト (SMS) およびマルチメディア (MMS) メッセージなど)
- Face ID や Touch ID の設定
- Apple Pay の情報と設定内容
- Apple メールのデータ
●iCloudでバックアップの対象にならない項目
(iTunesで可能なデータと比較して)
- iCloudに対応していないアプリやデータ、カメラロールに無い画像と動画、音楽、メール、ボイスメモ、iBooks
- iCloud にすでに保管されている情報はバックアップの対象になりません
(連絡先、カレンダー、ブックマーク、メール、メモ、ボイスメモ3、共有している写真、iCloud 写真、ヘルスケアデータ、通話履歴4、iCloud Drive に保存してあるファイルなど) - LINEのトーク履歴はバックアップされません
iTunes で バックアップをする方法
定期的に手動でバックアップを実施します。
- パソコンでiTunes を起動します
- 最新バージョンの iTunes にアップデートします
- パソコンにデバイス(iPhone等)をUSB接続します
- デバイス(iPhone等)のパスコードの入力や、「このコンピュータを信頼しますか?」というメッセージが表示された場合は、画面上の案内にそって操作します
- iTunes に iPhoneなどの小さなアイコンが表示されたら、それをクリックします
- 「□バックアップを暗号化」にチェックします
暗号化した方がより多くのデータをバックアップします
パスワードを指定して、忘れないようにメモしておきます - 「今すぐバックアップ」をクリックするとバックアップが始まります
SSD上にバックアップすると記録容量が圧迫されて気になる場合、保存先を変更することができます。
iTunes の 2種類の「復元」の違い
iPhoneをiTunesに接続すると、「iPhoneを復元」と「バックアップから復元」の2つの機能があります。
「iPhoneを復元」とは
- iPhoneを初期化して、工場出荷時の状態に戻します
- iPhoneの調子が悪い時や、iPhoneを売却・譲渡する前に実施
- iPhone上の設定やダウンロードしたアプリ、メッセージ、写真などのデータをすべて削除します
- この機能を利用してiPhoneを初期化する前には、iTunesやiCloudでデータをバックアップしておいた方が安心です
「バックアップから復元」とは
- iTunesにバックアップしたデータをiPhoneに戻すことです
- iPhone を買い替えた時など、以前使用していたiPhoneでバックアップした状態に復元できます
- 「iPhoneを復元」を実施して初期化した後、「バックアップから復元」を実施するとアプリやデータをバックアップした時点の状態に復元できます
iTunes の「iPhoneを復元」する方法
作業途中で「パスコード」の入力が必要です。忘れた時はリカバリーモードで。
- 最初にiPhoneの「設定」で「[ユーザ名]」>「iCloud」へ進んで「iPhoneを探す」をオフにしておきます
- パソコンでiTunes を起動し最新バージョンにアップデートします
- パソコンにデバイス(iPhone等)をUSB接続します
- デバイス(iPhone等)のパスコードの入力を求めるメッセージが出た場合は、パスコードを入力します
(参考)パスコードを忘れてしまった時はリカバリーモードで復元します - 「このコンピュータを信頼しますか?」というメッセージが表示された場合は、「信頼」をタップ
- iTunes に iPhoneなどの小さなアイコンが表示されたら、それをクリックします
- [概要] をクリックします
- 「iPhoneを復元」をクリックします
- デバイス(iPhone等)のデータがすべて消去され、最新のiOSがインストールされます
- 工場出荷時の状態に戻るとiPhoneが再起動します
- 復元する時間は、条件により異なりますが約20分~30分くらいです
リカバリーモードで復元(初期化)する方法
(パスコードを忘れた場合など)
- パソコンでiTunes を起動し最新バージョンにアップデートします
- パソコンにデバイス(iPhone等)をUSB接続します
- USB接続している状態でリカバリモードに切り替えます
(リカバリーモードの画面)
リカバリモードに切り替える方法- iPhone8以降の場合:
音量を上げるボタンを押しすぐ離す
音量を下げるボタンを押しすぐ離す
左にある「電源ボタン」を押し続けます
「スライドで電源オフ」が表示、さらにリンゴのマーク、続いて、音符のマークのリカバリモードの画面が表示されたら離します。 - iPhone7 または iPhone7 Plus の場合:
電源ボタンと音量を下げるボタンを同時に押し、リカバリモードの画面が表示されるまで押し続けます - iPhone6s以前の場合:
ホームボタンと上部のボタン (または電源ボタン) を同時に押し、リカバリモードの画面が表示されるまで押し続けます
- iPhone8以降の場合:
- リカバリモードの画面の「復元」をタップします
- デバイス(iPhone等)のデータがすべて消去され、最新のiOSがインストールされます
- 工場出荷時の状態に戻るとiPhoneが再起動します (初期化)
iTunes の「バックアップから復元」する方法
バックアップから復元する時は、ほとんどの操作をパソコン上で行います。
- 最初にiPhoneの「設定」で「[ユーザ名]」>「iCloud」へ進んで「iPhoneを探す」をオフにしておきます
- パソコンでiTunes を起動し最新バージョンにアップデートします
- パソコンにデバイス(iPhone等)をUSB接続します
- デバイス(iPhone等)の画面にパスコードの入力を求めるメッセージが出た場合は、パスコードを入力します
- 「このコンピュータを信頼しますか?」というメッセージが表示された場合は、「信頼」をタップ
- iTunes に iPhoneなどの小さなアイコンが表示されたら、それをクリックします
- [概要] をクリックします
- [バックアップを復元] をクリックします
- 各バックアップの日付とサイズを見比べて、もっとも適切なものを選択します
- 「復元」をクリックして、復元が終わるまで待ちます
バックアップが暗号化されている場合、設定したパスワードの入力が必要です - 復元が完了するとメッセージが出て、再起動されます
- デバイス(iPhone等)が再起動した後も接続したまま、パソコンとの同期が終わるまで待ちます
- パソコンとの同期が終わったらUSB接続を切ることができます
- 復元完了後、画面からアプリが消えていますが、復元方法は簡単で、「App Store」を立ち上げます
- 画面右上の人のマーク(アカウント)をタップします
- 「購入済み」をタップ、「自分が購入したApp」をタップします。
今まで購入したアプリの一覧が出ます。
家族で共有している場合はそちらのアプリも使用できます - 雲のマークをタップすると、ダウンロードしてインストールされます。
一度有料で購入したアプリの再ダウンロード時には課金されません - インストールが完了すると、元のデータもほとんど復元されています。
しかしデータが復元されないアプリも一部あるようです
iCloud で バックアップをする方法
iCloud で自動的にバックアップを作成するように設定します。
自動的にバックアップが実行される条件は
デバイス(iPhone等)が電源に接続され、ロックされ、WiFiに接続されている時です。
自動的にバックアップをさせる設定
「設定」>「[ユーザ名]」>「iCloud」>「iCloud バックアップ」で、「iCloud バックアップ」をONにします。
すぐにiCloud にバックアップを作成する時は
デバイス(iPhone等)が Wi-Fi ネットワークに接続されている時、上記設定をONにすると、画面に「今すぐバックアップを作成」が表示されるのでタップすれば実行されます。
iCloud から 復元する方法
iCloudのバックアップデータを復元する場合は、iPhone(iOSデバイス)自信でおこないます。
●iCloudバックアップを使って復元する場合
- iOSデバイス(iPhone等)上で、「設定」>「一般」>「ソフトウェアアップデート」を開きます
iOSの新しいバージョンが利用できる場合、画面上の指示に従ってダウンロードしてインストールします - 「設定」>「自分の名前」>「iCloud」>「ストレージを管理」>「バックアップ」を開きます
- 「バックアップ」の一覧からデバイス(iPhone等)をタップし、最新のバックアップのデータとサイズを確認します
- 「設定」>「一般」>「リセット」を開き、「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップします
- 初期設定の手順の「Appとデータ」画面で「iCloudバックアップから復元」をタップし、iCloudにサインインします
- 「バックアップを選択」をタップし、iCloudで使用可能なバックアップのリストから選択します
- 選択したiCloudバックアップから設定とアカウントが復元されます
- デバイス(iPhone等)が再起動され、購入済みの音楽、映画、テレビ番組、App、ブック、写真およびその他のコンテンツのダウンロードが開始されます
- バックアップされたバージョンのAppがデバイス(iPhone等)へダウンロードできない場合は、最新バージョンがダウンロードされます
- 購入したコンテンツはiTunes Store、App Store、Apple Booksから自動的にダウンロードされます
- 購入済みのアイテムを復元する際に、iTunes Store、App StoreおよびApple Booksのアカウントのパスワードの入力が求められる場合があります
- ホーム画面のAppアイコンの下にプログレスバーが表示され、ダウンロード状況が示されます
- 特定のAppのダウンロードを優先する場合は、そのAppのアイコンをタップします
- デバイス(iPhone等)に関する情報がすべて復元されたかどうかを確認するには、「設定」>[自分の名前]>「iCloud」>「容量」を開きます
- iCloudミュージックライブラリに登録している場合は、他のすべてのデータがデバイス(iPhone等)に復元されてから、曲、アルバム、およびプレイリストがiCloudからダウンロードされます
- LINEのトーク履歴や、ゲームやアプリのデータは復元されません
メッセージや電話の履歴も復元されません