イチジク 特徴・剪定・育て方
これは色々な資料から得た内容を自分がわかり易いように、勝手に自分流にアレンジしております。
鉢植えを基本に整理しております。
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実のつきかた
秋果は前年の枝から今年伸びた新梢の基部、3芽あたりから上の各節に果実を付けます。
これが下部の果実から順に、8月中旬~10月中旬まで熟して秋に成熟します。
秋果は実は小さめですが、濃厚な味になります。
秋果の場合、春から育った実が6月中下旬ぐらいまで順調に大きくなりますが、途中で実の肥大が停滞して、再び成長を始め成熟にいたります。この肥大が停滞する時期、梅雨明けに当たりますが、このときに水分が不足すると、大きな葉が蒸散のために水分を奪っていくので、実がしなびてしまうことがあります。
これを防ぐには実の成長が一休みする梅雨明けから成熟期直前の8月上旬まで水分不足にならないようにすることが大切です。
鉢植えの場合は、朝、夕の2回水遣りをします。
庭植えの場合は土から水分の蒸発を防ぐために根元に敷きワラや腐葉土によるマルチングをしてやります。
夏果は前年に伸びた枝の先端部に付いた幼果が冬に発育を停止し、春先から再び発育して6月下旬~7月上旬に成熟するものです。
夏果は気温が高いので、熟すまでに痛みやすく収穫の割に手間がかかります。
さらに樹形を維持するのも大変です。
秋果のみ収穫するほうが剪定が楽なので、下記の剪定では秋果のみ収穫となります。
イチジクは芽吹くのが遅いです。遅いものでは6月を越えて芽吹くものもあります。この場合は上記説明より遅くなります。
他の苗木より芽吹きが遅くても、気長に待ちます。
植え付け
イチジクは根の生育特性として、空気に接しやすい地表部に根が広がりますので、鉢よりも面積の広いプランターの方が条件が良いようです。
さらに乾燥を防ぐための土づくりにおいては、保水性がある赤玉土のようなものを中心に用いることが大切です。
底に赤玉土を敷き、その上に売られている野菜の土と赤玉を混ぜたものを使用すると楽です。
弱アルカリの土を好みますので、年に1度苦土石灰を少量だけ施します。
剪定
剪定の時期は12月~2月末までです。
一文字仕立て、杯状仕立て(自然形)、リフレッシュ剪定(新剪定方法)がありますが、基本は同じです。
鉢植えの場合、置き場所やスペースにあわせ選択すれば良いと思います。
- 長所・・毎年の剪定が楽。 ベランダ等、狭い場所でも育てやすい
- 短所・・最初の仕立てが面倒。 夏果の収穫には不向き
- 長所・・最初の仕立てがラク。 樹勢が弱い品種向き
- 短所・・毎年の剪定が大変。 大きな空間が必要
- 長所・・主枝が毎年更新されて、常に3年以内の若い状態に維持される
- 短所・・特になし
●一文字仕立ての場合の剪定
<1年目>
植え付け時は、棒苗を20~30cmの高さ、又は希望する水平位置より少し高いところでカットします。
新梢を2本残し左右に誘引し先端が少し上を向くようにします。
場所によっては左右どちらか一方のみでもOKです。
左右に誘引する時は無理をせず数日かけて少しずつ行います。
左右の長さが希望している長さより短くても、冬に1/3~1/4切り返えします。
これが2本の主枝となります。
<2年目>
5~6月頃、主枝の途中の節から新梢が伸びてくるので、横芽か下芽を残して上芽を芽かきし、残した元気のよい枝を垂直に支柱等に誘引する。
上芽は直立して勢いが強くなりすぎる為芽かきする。
新梢の間隔は鉢植えの場合左右交互に10cm間隔を目安にすれば良いようです。
この新梢に秋果がつきます。
中央の画像は真上から見た時(茶=主枝、緑=新梢) 右の画像は真横から見た時(茶=主枝、緑=新梢、青=支柱) |
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冬の剪定は、各節から上に誘引した新梢を 2節残し3節目の下でカットします。
左右の長さが足りない時は、両端の新梢を水平に誘引することによって左右の長さを伸ばします。
この一文字仕立ては剪定が簡単で、ある程度樹形を維持できます。
ここまでで鉢植えの基本的な樹形が出来上がります。
この樹形が小さすぎたり大きすぎる場合はカットする長さを変えたり本数を増減して思い通りの樹形にします。
<3年目以降>
2節残した枝から出る元気な新梢を1本残し他の弱い芽はかきとります。
この新梢に秋果がつきます。
冬にはこの新梢を2節残し3節目の下でカットします。
これを毎年繰り返します。
毎年繰り返すと、イメージとして6年ぐらいで左のような側枝となる。
主枝から出た枝が数年繰り返し古くなったら付け根からカットし、主枝から出た新しい枝と更新します。
これはぶどうの短梢剪定と考え方は同じようです。
成木は春から夏に葉と葉が重ならない程度に込み合う枝を間引くように新梢を間引く剪定をおこないます。
●杯状仕立ての場合の剪定
<1年目>
植え付け時は、棒苗を20~30cmの高さでカットします。
10cmぐらいでカットすると下部の手入れがしずらくなります。
バランスの良い方向に新梢を3本残し他の芽はかきとります。
これが3本の主枝となります。
3本の主枝は前後左右に立体的になります。
冬にはこの主枝を10~20cm残すように外芽か横芽の上でカットします。
<2年目>
3本の主枝から2本ずつ新梢を出させ、他の芽はかきとります。
(この時点で6本の新梢)。
この新梢に秋果がつきます。
冬にはこの新梢を2節残し3節目の下でカットします。
立体的に枝が広がるので、剪定は多少難しくなり、樹形を維持するのが大変です。
新梢の本数を増やしたい場合は、2年目の剪定時 3節残し4節目の下でカットします。
<3年目以降>
2節残した枝から出る元気な新梢を1本残し他の弱い芽はかきとります。
この新梢に秋果がつきます。
冬にはこの新梢を2節残し3節目の下でカットします。
これを毎年繰り返します。
数年繰り返した後は 一文字仕立てと同じ要領で枝を更新します。
成木は春から夏に葉と葉が重ならない程度に込み合う枝を間引くように新梢を間引く剪定をおこないます。
●リフレッシュ剪定(新剪定方法)
短梢剪定は6年ぐらいを目安に枝を更新する必要が出てくるが、この剪定方法を使用すると、気にしなくてもよくなる。
特徴
- 一文字の短梢剪定に似ているが、主枝が毎年更新されて、常に3年以内の若い状態に維持される
- 結果枝が直接主柱から伸びる樹形になり不用な太い枝が減って、樹の生産効率が上がる
- 特別な施設や器具を必要としない
- 従来の煎定からリフレッシュ煎定への移行も容易で、移行期間中の収量低下も発生しない
剪定方法
- 一文字短梢剪定から移行します
- 赤い点線の部分の枝をカットし、夏に伸びた枝を左右2本づつ残します
- 不要な枝をカットし、夏に伸びた枝を左右2本づつ残した状態です
- 夏に伸びた枝を水平に曲げて誘引します
- ①の枝をまげて誘引した枝には、②の枝より外側にのみ新梢を付けます
- 次の剪定時には、①の枝は付け根からカットし、②の枝を使用します
- 不要な枝をカットし、夏に伸びた枝を左右2本づつ残した状態です
- 以降は、4の作業から繰り返すことになります
水平に誘引した主枝は3年目の枝となり、常に更新されます
摘果
鉢植えの場合、1枝に5~10個実を残すのが目安のようです。
小さな実や、病気、虫害にあった実や枝の先端の実は早目に摘果すると、残った実の発育が良くなるようです。
夏果が収穫できる品種で夏果が欲しい時は、一部の枝を2節残す剪定をせずに置いておけば夏果が収穫できますが、収穫後は2節残す剪定をしないと樹形が乱れてきます。
毎年夏果が欲しい時は、夏果を採る枝を毎年変えてやれば手入れもしやすくなります。
植え替え(鉢植えのみ)
イチジクは根の生育特性として、空気に接しやすい地表部に根が広がります。
鉢植え栽培では「根詰まり」を起こして養分や水分不足になり、果実の十分な成長が出来なくなります。
そこで対策として最も手軽なのが「断根」です。
プランターの場合は、両サイドを3分の1ずつ削り取り、中央の3分の2を残します。
この時は当然根も一緒に切り取ります。
さらに幅の狭い方も1~2cm削り取ります。
取り除いた後には水はけと保水性の良い赤玉土を使った植え付けの時と同じ土を入れてます。
木の更新
4~5年後には新たに挿し木をして、新しい鉢植えに更新した方が管理や手入れがしやすいようです。
鉢植えで年数(7~8年)がたつと枝の更新も難しくなります。
挿し木の方法
イチジクの挿し木は、短く切った枝をボットに深く挿すだけで簡単です。
上部には癒合剤や木工ボ ンドを塗って枯れ込みを予防しましょう。
3年ぐらいで収穫できるようです。
挿し木は斜め挿しがよいという見解もあるようですが、 垂直挿しでも特に問題はありません。
挿し木で気を付けるポイントは、芽の数です。
挿し木の一番下の芽の付近から発根しますので、最短でも1枝に2芽は必要です。
大きな植木鉢に挿し木するよりも、小さめのボットに1枝ずつ挿し木したほうが、成功率が良い。
ビ二ールボットよりも、スリット鉢に挿し木したほうがその後の成長が良いです。