トレーラー の カプラ を 65cm 延長

★ 製作 と 取り付け 2006年7月20日

マリーンモーターのNEO374とセットで購入した純正のトレーラーは軽自動車仕様の為長さ制限があり、カプラー部が短い。
このため釣行時の不便な点は、下の画像でもわかる通り車のバックドアが開かない、角度の緩やかなスロープの場合車の後輪が海水に少しつかる、最近砂浜のスロープから出ることがあるが車の後輪が完全に水につかり作業しづらい。

スロープの水際にはコケが生えていることが多く、画像のように車の後輪がこの上にのるとトレーラーへの移動と作業時に滑りやすい。
また、連結部での作業時に手前から向こう側に移動するのに車のフロント側をぐるっと回らなくてはならず不便である。

バックの時などにトレーラーと車が 「く」の字型に曲がった時に、直角よりもっと大きな角度でもボートとバックドアの間が狭いためボートの側面とバックドアが当たってしまい、バックドアの両サイドが少し凹んでいる。

画像でも解る通り、ボートの巻き上げウインチとカプラーの位置がほとんど同じため、車とドッキングするとボート先端と車の間が10~15cmほどしかない。

マリーンモーターから販売されている延長カプラは1万円ちょっとと安いのだが、30cmしか延長できないので少し中途半端だし、色々販売しているところを探してみたが角パイプの寸法が違うので使用できなかった。
探すのも疲れたので思い切って自作することにした。

オークションを覗くとちょうど良い寸法の角パイプが出ていたのですぐに落札。
7月13日に落札し16日に届いた。

  鉄の角パイプ  75×75mm  板厚2.3mm  長さ1m  重量約5kg

7月18日から製作に取り掛かり部品の調達等を含め約2日間かかった。

長さを65cmと35cmにカットして、65cmの延長パイプとして使用。35cmの方は縦にカットしアングルとして使用する。

角パイプとトレーラーのつなぎに少し苦労した。
トレーラーのカプラを外した画像が下図であるが、角パイプの下にアングルを溶接してあるためつなぎの板を下面に当てることが出来ず、左右と上面の3面でつなぐことになる。

ちょうど良いアングルが手に入らなかったので、1mの角パイプを35cmと65cmに切断。
65cmを延長パイプに使い、残りの35cmをカドで2個所縦に切断しアングルを作った。切断には電動のジグソーを使ったが割りと簡単に切れた。

上記の理由によりアングルを向かい合わせにしてパイプを挟み込むことが出来ないので、アングルの1辺を重ねてコの字型を作った。
75mmの角パイプの上に被せ現物合わせで重ねた端を家庭用の溶接機を使用して点付。
素人の作業なので溶接面はガチャガチャでみっともない仕上がりであるがしっかり付いていた。
表差し舵(おもてさしだ)作成時にオークションで購入した家庭用の溶接機がまた役に立った。

コの字型のアングルを上から被せ穴の位置をけがいて穴あけ。
この穴あけでも苦労があった。ボルトが12mmで穴径が13mm。普通のハンドドリルは10mmまでのドリルしかくわえられないのでホームセンターに出向き、刃が13mmでつかむところが10mmのドリルを探したところ2980円と高い。ドリルは諦め、必要なボルトと塗装用のグレーのスプレーを買って帰った。
既存の穴には12mmのメッキのボルト、新たな取り付け場所は10mmのステンレスのボルトを使用。

10mmのドリルは持っているのでこれで穴を開け、10mmのボルト用の穴の時はドリルを5~6回出し入れするとちょうど良い穴になり、12mmのボルトの時はドリルを回転させたまま前後左右に傾け穴を大きくし、仕上げはテーパーリーマで必要な穴径に合わせた。

全体の加工が終わり仮組みしてみた。かなりしっかりしており少し自己満足した気分で次の作業である配線の延長に取り掛かり約2日間で完成させることが出来た。

配線は延長パイプの中を通し、グレーの塗装をして出来上がり。

最初の状態と比べると、僅か65cmの延長であるがかなり長く感じる。連結時に車のバックドアも開きGOOD。
実際に長距離走行をして安全を確かめる必要があり、それまでは無理な運転は控える。

上部右の画像のチェーンと電源カプラがブラブラのままだったので、下図のようにビニール皮膜の2mmの番線を曲げて引っ掛けるところを作り邪魔にならないようにしてみた。

実際に引っ掛けた様子

緑色で目立つのでラッカースプレーで2度塗りする前に取り付けスプレーしてみた。ビニールの上からなのですぐ剥げると思うが取り敢えずは目的達成。

ついでに、標準時と延長時において、連結時に車にかかる重量を体重計を使って測ってみた。

   標準時・・・・・約45kg
   延長時・・・・・約40kg

5kgの角パイプが増えているにもかかわらず延長したお陰でテコの原理により逆に5kgも車にかかる重量が少なくなり良いことずくめである。
しかし、車検時には外さないと合格しないので、通常は自己責任のもとでの使用になる。

今回の制作費は、角パイプやボルト類、ラッカースプレー等全て含め 2、000円弱でOK。
2日分の人件費は加えていないがこれは作る楽しみを味わったことでチャラ!
雨の休日であったが楽しく過ごせた。

延長後の比較画像

★ 使用結果 2006年7月27日

和歌山北部まで往復約230kmの走行後、ボルトの緩み、溶接部の亀裂、曲がり、ねじれ 等チェックしたが異常なし。
まだ1回の走行なので結論付けることは出来ないが結構丈夫だ。
画像のようにバックドアーとボート先端までの間隔が15cm+延長65cm=80cmとなり余裕でバックドアーが開く。
作業時に車の前を回らずに行き来できるので作業効率も良い。

気のせいか、バックでのトレーラーの方向修正がやりやすくなった気がする。
逆に前進での右左折時の内輪差が大きくなったようだ。敷石などに乗り上げないように注意がいる。

トータル的には大満足な結果となった。

★ 使用結果 2008年11月28日

延長後 1,900km程走行しているので各部のチェックを行い確認したが全く異常なし。
今後も無理な運転をせず大事に使って楽しい釣行を続けたい。