スス病 への対処
- スス病の原因となった コナジラミの 被害と対策
- スス病の原因となる アオバハゴロモと幼虫 対策
- スス病の原因となる害虫を駆除した後のスス病の対策
2018年02月27日現在の状況です。(ホームページを参考に整理させていただきました)
我が家のみかんの葉の表面が、ススをまいたように真っ黒になってしまいました。
よく見ると茎まで黒くなっています。
葉の裏には、少し黄色い小さな粒々が沢山ついています。
2016年の画像を見ても葉の表面は黒くなっていませんので、2017年に発生したか、2016年後半に発生していたが気が付かなかったか、だと思われます。
葉の表面が黒くなっていると、光合成の妨げとなり、栄養分の生成が出来ず、木の成長や果実にも影響します。
右の葉の表面のように表面全体が真っ黒になっています。 少し茶色がかって見えますが、外で見ると黒です。 左の葉は手袋でこすってススを取っていますが、完全に拭き取れていません。 実際には葉の枚数が多すぎ、拭き取ることは出来ません。 |
葉の裏には小さな粒々がたくさんついています。 木全体のほとんどの葉の裏についています。 こすってもほとんど取れませんでした。 |
スス病の原因となった コナジラミの 被害と対策
2016~2017年に大量発生し、スス病を引き起こしてみかんの木全体が真っ黒になりました。
2017年の暖かい時期は、木をゆすると、白い粉が舞うようにたくさんの虫が飛び立ちました。
木全体を覆いつくすほどいました。
葉の裏側に集まっていたので、葉の表面から観察し見落としていました。
成虫は体調1~3mmほどで、クリーム色の体に白く細長い羽を生やしています。
●被害
- 成虫は体長約1.2mmで白色の翅を持つ
- 成虫発生時期に枝をゆすると一斉に飛び立つので見つけやすい
- 幼虫は淡黄色で半透明、楕円形で扁平である
- 成虫と幼虫が葉裏に寄生し吸汁加害する
- 幼虫の排泄物が葉や果実に付着し、すす病を発生させる
- 多発すると樹勢の低下を引き起こす
- 有力な天敵が存在しないことから、無農薬栽培では本種による被害が恒常的に発生しやすい
●発生
- 3齢幼虫と蛹(さなぎ)で越冬する
- 成虫は5月上旬、7月中旬、9月中旬に合計3回発生する
- 各世代の成虫の発生期間は約1か月にわたり、新葉の裏に寄生し産卵する
- ふ化直後の幼虫は歩行するが、定着後は移動しなくなる
- 幼虫は3齢を経て、蛹(さなぎ)となる
- 梅雨時期に雨が多いと本種に感染するアスケルソニア菌により幼虫が死亡し、赤色になった個体が多く見られるがコナジラミの密度抑制にはあまり有効でない。
空梅雨の年は本菌の発生は少ない
●コナジラミの防除と駆除方法は
太陽光を嫌うのでシルバー色のマルチシートを敷くと多少効果があるようです。
灌水時は葉の裏にも水を掛け、乾燥した環境を作らないようにする。
株元は泥の跳ね返りに注意する。
コナジラミの幼虫の駆除
- 幼虫発生最盛期の6月下旬と8月下旬に登録薬剤を散布する。多発園では6月下旬の防除が特に重要である
- 薬剤は(2018年1月末現在登録のあるもの)
アドマイヤー、アルバリン、スタークル、スプラサイド、ダントツ、ハチハチ
コナジラミの成虫の駆除
- ベニカベジフルVスプレー、オルトランDX粒剤、スミソン乳剤などの薬剤が効果的です
- まず、スミソン乳剤で駆除し、様子を見て駆除しきれなかった部分にベニカベジフルVスプレー を使用しています。
- ベニカベジフルVスプレーは、速効性と持続性があり約1ヶ月間効果が続くそうです。手軽に使えアブラムシにも効くので便利ですが、1,000円でちょっと高めなのが欠点。ミカン、デコポン、レモンを合わせ4本の木に散布すると、2回分ぐらいです。
- オルトランDX粒剤は株元にまいて使用します。
ホームページで検索すると、オルトランDX粒剤の効果の持続性は2週間~1ヶ月程度のようです - 農薬を使いたくないときは、牛乳1:水1で混ぜた液を株全体に吹きかけると、牛乳が膜をはって窒息し、駆除することができますが、効果は薄く一時的です。そのまま放っておくとニオイがきつくなるので、しばらくしたら水をたくさんかけて洗い流すようにします
スス病の原因となる アオバハゴロモと幼虫 対策
2018年の梅雨が明け猛暑が始まったので植木を点検すると、みかんとブドウの枝や果実の茎に白い綿状分泌物のようなものがへばりついていました。
ネットで調べるとアオバハゴロモと幼虫らしい。
コナジラミと同じ吸汁性害虫で、大発生すると樹勢が衰えたり、スス病が発生したり、また果樹類の果梗部分に寄生すると落果の原因にもなります。
また、幼虫の体を覆う白い綿状分泌物が枝などに付着し、いつまでも残るため美観が損なわれることなども問題になります。
年1回の発生で卵で越冬し、5月頃ふ化した幼虫は風通しの悪い場所の茎や枝に寄生しますが、葉にも寄生することがあります。
幼虫は白い綿状分泌物に覆われ、触れたり寄生枝をゆすったりすると、ピョーンと飛び跳ねて逃げます。
成虫は順序よく一列に並んで寄生していることが多く、7~8mm位の三角形状で体色は淡緑青色の虫です。
アオバハゴロモの予防と駆除方法は
毎年同じ場所に発生しやすいので、冬期の剪定時に風通しが良くなるように、余分な枝を取り除きます。
発生が多い時は殺虫剤を散布します。
有効薬剤として ベニカXファインスプレー が紹介されていましたが、今年コナジラミ対策で ベニカベジフルVスプレー を購入したのでこれを散布してみた。
コナジラミと同じような性質を持っているので、同じ薬剤で駆除できると思い使用しました。
スス病の原因となる害虫を駆除した後のすす病の対策
すす病の原因となる害虫を駆除した後のすす病の対策としては、「ベンレート水和剤」や「トップジンMゾル」などの薬剤が効果的です。
ベンレート水和剤はすす病に効果がある治療殺菌剤のひとつで、治療と予防の両方の効果を持ち合わせ持ち、植物体内に浸透して殺菌効果を発揮します。
茎葉に現れている病害以外にも、種子伝染性病害や土壌病害などの多方面にわたって効果があるのが特徴で、低濃度でも使用ができるので薬害や作物の汚れが少なくて済むというのも特徴のひとつです。
家庭園芸用トップジンMゾルも、すす病菌などのカビ類(糸状菌)が原因で起きる広範囲の病気に効果があります。
特徴としては、既に発症済みの病原菌を退治する効果だけでなく病原菌の侵入を防ぐ予防効果も兼ね備えている殺菌剤ですので、予防目的で予め散布することも可能です。
水で薄めて散布するタイプの商品で植物に対する薬害も少ないので使いやすく、毒性も「普通物」であるので安心して使用できます。