花粉の寿命 と 花粉の冷凍保存
花粉関連 メニュー
- 開花後の 受粉のタイミング
- 花粉の寿命(キウイ・スモモ・リンゴ)
- キウイ の 花粉の採取 と 冷凍保存方法
- スモモ の 授粉の相性 と 花粉の採取
- リンゴ の 授粉の相性 と 花粉の採取
- 授粉用ブラシ(100円均一で購入)
開花後の 受粉のタイミング
- キウイの受粉のタイミング
開花したら3日以内に受粉する - スモモの受粉のタイミング
開花後5日目くらいに受粉する - りんごの受粉のタイミング
開花したら3日以内に受粉する
花粉の寿命
- キウイの花粉の寿命は非常に短く、開花時期が1週間ずれると使用できなくなります。
このため冷凍保存で保管しますが冷凍すれば数年持つようです
我が家ではメスの「ゴールデンキング」の花が全て散ってからオスの花が咲くので、去年の冷凍保存を使用しています
2年前の花粉でも結実を確認しています - スモモの花粉の寿命は、乾燥材を使って密封保存すれば、室温で1ヶ月~2ヶ月もつそうです 。
長期保存(1年)する場合は冷凍庫を用い保管します
地元の桜の開花より数日早く咲きました - りんごの花粉の寿命は、乾燥材を使って密封保存すれば、冷蔵庫保存で2週間程度もつそうです。
長期保存(1年)する場合は冷凍庫を用い保管します
キウイ の 花粉の採取 と 冷凍保存方法
(画像はキウイです)
- 開花前日の風船状にふくらんだもの、花弁が半開きしたもの、当日開花した花等に花粉量が多く採りやすい。
あたりが暗くなってから開花が始まり翌朝に咲きそろうようなので、朝の時間がない時は夜9時ごろ蕾を収穫することもあります。
花が開いて1日以上たった花は(花びらが少し黄色くなり)授粉能力が無くなっている場合があるので使用しません。
- 雨が降り花が濡れると花粉の採取が難しいので、雨が予想される時は花が濡れないように覆いをしておきます。
小雨が降った時は花を紙に広げ、乾かしてから採取しています
- 採取した花の花びらを手で取るか広げて邪魔にならないようにして、ハサミで先端の葯(やく)を保管用の紙の上に切り取る。
保管用の紙には、事前に包みやすいように折り目をつけておくと楽です
- 保管用の紙の上に薄く広げて室温で半日~1日自然乾燥させる。
- プロは花粉の殻(葯)を除き、花粉のみ精選する時は100~120メッシュのふるいを使用します
(実際は花粉が小さく素人では難しいのでこの作業は行わない) - 乾燥した葯をそのまま紙に包んで、小さなプラスティックの密閉容器に入れます。
必ずシリカゲルも容器に入れて密封し冷凍庫で保管する。(お菓子を買ったときに入っている乾燥材を使いました)
家庭の冷凍庫の場合は一番奥の温度変化が少ない場所で保管します - 毎日採取する時は、毎日別の紙に包むので、日数分の紙の包みが出来ます。
包みの表面に日付を書いて同じ密閉容器に入れています - 使うときは冷蔵庫に半日~2日間置いてゆっくり解凍してから使用する。
授粉直前に冷凍庫から取り出すと結露し結実の率が低くなります - 保管している花粉には葯などが混ざっていますがこのまま使用しても全く問題ありませんでした。
プロの人は増量剤という粉末を混ぜて使用するぐらいなので大丈夫です
スモモ の 授粉の相性 と 花粉の採取
我が家の3種類のスモモの開花が少しずつずれています。
例えば2020年は、「サンタローザ」が満開の時、「ソルダム」は7分咲、「大石早生」は2分咲 となっていました。
★授粉 の 相性 は大切なので表にしました。
授粉用ブラシで花を交互に触っていけば良いのですが、開花時期が少し異なり結構面倒です。
母樹の品種名 | 花粉提供樹 |
ソルダム | 大石早生・サンタローザ |
大石早生 | ソルダム・サンタローザ |
サンタローザ | 大石早生・ソルダム 自家授粉 10~20%台 |
★花粉 の 採取
花粉を採取しておき、交互に授粉作業をした方が効率がよいそうです。
開花した状態だと良質な花粉は既に飛散してしまって良質な花粉が採取できません。
そのため、開花直前の膨らんだ蕾の状態か開花当日に採取するのがベストです。
下記画像は「サンタローザ」の開花当日の花ですが、1~2日経つと先端の葯が小さかったり無くなっていました。
キウイと比較すると、花も小さく花粉の量も少ないので花粉集めに手間がかかります。
スモモの場合は、乾燥材を使って密封保存すれば、室温で1ヶ月~2ヶ月もつようなので、余裕をもって交互に授粉作業をすることができます。
花粉の採取方法は、キウイと同じ要領で実施できます。
★授粉作業
通常は採取した花粉を使用する時は、1日以上室温で乾燥させてから使用すると葯から花粉が出やすいそうです。
- 人工授粉のタイミング
- 1回目→開花五分咲き
- 2回目→満開時
- 3回目→散り際
- 受粉する花を選んで行う
- 摘果の時に9割以上落とす事を考慮
- 摘果しない残すところを重点的に受粉すればよい
多く結実してしまうと摘果の手間と栄養分の分散が起きる - 下向きの花を集中的に受粉します
摘果の時、横向きや上向きの実は落としてしまうから
- 最適な気温・気候を選んで実施
- 気温15℃〜20℃、適度な湿度、無風状態がベスト
- あまり気温が低いと結実せず、風が強いとうまく花粉がつかない
リンゴ の 授粉の相性 と 花粉の採取
★授粉の相性
異なる品種の花粉で授粉しないと実がつかない性質があるので、相性の良い品種の花粉を用意します。
- 相互に授粉に適した品種例 つがる ←→ ふじ
リンゴの花は、5つから7つまとまってつきますが、最初に咲く真ん中の花が実を大きくします。この特徴を利用して、確実に実になってほしい真ん中の花をめがけて花粉をつけます。
人工授粉を行わないと真ん中の花が確実に結実せず、収量が確保できなくなってしまうので、毎年授粉作業が必要です。
★花粉の採取
真ん中の花が咲き、周りのつぼみが大きくなったり少し開いてきたら、真ん中の花以外は摘み取ります。
授粉の成功が心配な場合は半分ぐらい残しておきます。
アルプス乙女のように小さな実がなる品種は、花を2つぐらい残します。
その摘んだ花を集めて、花粉をとり授粉に使用します。
りんごの花粉の発芽能力は、室温では5日間くらいと短く、授粉作業の時間が限られます。
それ以上管理する場合にはシリカゲルなどの乾燥剤と一緒に密閉容器に入れれば、冷蔵庫で保存できるようです。長期保存(1年)する場合は冷凍庫を用い保管します。
摘み取った花やつぼみの雄しべの先にある葯(やく)から花粉が出ている必要があります。
しかし開花初日や低温の日は葯が開いておらず花粉が出て無いかもしれません。
我が家では、確実に授粉するために、花やつぼみから雄しべを採取し、室温で24時間ぐらい放置してから使用しています。
花粉を出す作業には、ヨーグルトメーカーを使ったり、ビニール袋に入れ、太陽光や車のダッシュボードに置いて温めてやる方法もあるようですが、面倒なので実施していません。
集めた花粉を、他の品種の花の授粉に使用します。異なる品種の開花時期が数日ずれても、つぼみの花粉が使用できるので心配ありません。
授粉用ブラシ
耳かきに付いているフワフワの綿毛を授粉に使用していましたが、小さくて柔らかすぎるので、化粧用のふわふわブラシをダイソーの100円均一で買ってきました。
水彩画や書道の筆も試しましたが、これの方が直径が大きく使いやすく感じました。
最初は一段下の少し大きなブラシを使っていましたが、保管場所を思い出せずやむなく再度購入して来ました。
今回はフワフワの毛の直径が2cm程ですが柄が少し長く、こちらの方が作業性が良さそうなので変更してみました。
(2023年3月ごくふわっ チークブラシ購入)
フワフワの毛の直径が3cm程あり柔らかく使い勝手が良いです。
(2020年3月ごくふわっ ファンデーションブラシ購入購入)